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英文名字:Podocarp....
說明:株高約2至....
 
 
   
   
 

震災復興に向けた新たな取り組み~菩提長青村を訪れて
植田 憲
1.はじめに
 
  1999年9月21日、台?時間の午前1時47分、台?中部をM7.6の大地震がおそった。台?中部地震である。3万棟もの建物が倒?するなど、多くのメディアで報道されたその光景は、私たち日本に住む者にとっては、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の記憶とも重なり、?裏に鮮烈に?き付くものとなった。 
  台?中部地震から4年、私は、震源に程近い南投縣捕里市に位置する菩提長青村にはじめて訪れた。ここは、「村」という名?が付されてはいるが、それは地域の名?ではなく、台?中部地震で被災し、家を追われた人びとのためにつくられた仮設住宅群に付された名?である。 私は、台?でこのような施設を訪れるのがはじめてということもあったが、震災という日本に生きる者が有している同じ課題に?して、台?の人びとがどのような??をしているのかについて強い関心をもちつつ訪れた。 
  以下、菩提長青村に?して抱いた感想および意見を述べたい。

2.長青村との出会い 
  台北空港から自動車に?られること5時間余りようやく、台?のほぼ中央に位置する南投縣捕里鎮?菩提長青村に到着した。日はすでにとっぷりと暮れ、平原とも山とも見分けのつかない闇が支配していた。そのようななか、やさしい光が溢れるひとつの建物群に案?された。それが菩提長青村であった。 
  私は、そこで、よい意味で予想を裏切られたことに?がついた。台?中部地震の後に、政府の手によって仮設的につくられた施設ということをまったく感じさせない、旅の宿のような、そんなあたたかな雰??が感じられたためである。それは、長青村とそこに住まう人びととの結びつきがとても深いものであることの証であろうか。このような長青村では、実にゆったりとした?持ちで過ごすことができた。 
  その時に感じた要因のいくつかを考えてみると、まず、施設の入り口とその入り口を?けたとことに位置している公共空間が思い出される。そこは、施設でいえばいわば玄関口とメインの通りにあたるが、ここには、長青村に居住する人びとと協力者の手でアーケードが設えられ、生活空間として実に巧みな演出が施されている。アーケードであるから、いわば全天候型の空間が形成されており、長青村の人びとは、何かあるごとにここに集まってくる。朝目?めたとき、一杯のお茶を飲むとき、長青村のイベントのとき???。また、アーケードは、?熱?の多雨の?候を有する台?にとって、きわめて快適に過ごすことのできる空間を提供してくれる。私の?在中には雨が降ることはなかったが、日中の強い日差しを遮りつつ、山から?かに吹き降ろす風を感じる実に?持ちのよい空間であることは確認できた。裏の畑で採れたというトマトのフレッシュジュースをいただきながら、快適な時間を過ごすことができた。 
  また、夜ともなると、地域の書家が描いたという提灯型の照明に火が点される。仕事?りであろうか。車を止め、一杯のコーヒーを求めて?訪する外部の人もいる。この空間では、日々、人びとのさまざまな交流が繰り広げられているのである。この長青村を訪れて最初に感じたやさしげな雰??。それは、長青村とそこに住まう人びととの結びつき、この施設を受け入れている地域の人びととの薄日月がとても深いものであることから生じていることの証であろう。 
  私は、すっかりと震災後に仮設的につくられた施設であることを忘れ、その日は、案?された部屋でぐっすりと休むことができた。

3.長青村
 
  翌日は、明るい日差しのなかで施設をみせていただいた。長青村には、ひとり暮らしの高齢者が43名、夫婦2組にスタッフ12名が共同生活を行なっている。 
  長青村に隣接する敷地には、他の仮設住宅がつくられているが、それらと比較してみると、長青村の特?がよくわかる。建物そのものは、他の仮設住宅と同?のつくりであろう。スチールを中心としたプレハブの部品を多用したものようであった。 
  しかし、一瞥しただけでは、同?の構造の施設であることにはまったく?がつかないほどである。なぜなら菩提長青村では、しばしば仮設住宅に特有の殺風景な雰??がまったく感じられないからである。いかにも一時のみを過ごすために?在する人びとにために、一時凌ぎでつくられた建物とは思えない、住まう人の、施設に?する愛着が伝わってくる。それは、人びとが、菩提長青村に、と愛情をもってつくりあげてきたことの証であろうと思われた。
3.1. 居住施設 
  居住施設は、25?ほどが用意されており、男性棟、女性棟では、それぞれ?身もしくは2名で一?を共有する。夫婦棟では、夫婦が一?に暮らしている。このような1~2名が居住するための部屋は、いわゆる2LDKであり、12?ほどのLDには、8?程度の部屋がふたつずつ付属している。LDには流しと、トイレ?シャワー、テレビなど日常生活に必要な機能が設えられており、付属する2つの部屋は、各?で比較的自由なかたちで活用されている。

3.2. 共同施設 
共同の施設には、食堂?調理場、医療施設、?書室、陶芸工房などが設備されている。長青村は、震災で家を失った人びとが入居したため、人びとのあいだいには地?も血?もなく、宗教もさまざまである。こうした人びとの心のよりどころとなるよう、道教の寺廟やキリスト教の教会などさまざまな宗教に??した礼?所もつくられている。そして、それらは、日々、長青村の人びとに活用され、すっかりと日常生活に溶け込んでいることがうかがえた。礼?所の入り口は神聖な空?に?ちており、異国の私は、足を踏み入れることを躊躇してしまい、入室できなかった。 
  医療施設へは、週二度、町から医師が派遣され、心身両面からケアを行なっている。また、通院が必要な人のために、医療施設から巡回してくるバスで通院することもできる。 
  長青村の裏手には小規模であるが菜園がつくられ、その傍らでは?が飼育されている。可能な限り、食料の自給率を高める努力がなされている。諸?体からの寄贈を加え、ほぼすべての食材が賄われている。 
  また、それらの資源を活用し、旅行者に?食を提供するサービスなども行っている。外部の資金を獲得する重要な手段のひとつである。

3.3. 長青村での暮らし 
  (1)陳幹雄さんへのインタビュー 
  陳さんは、とても流暢な日本語を話す、今年88?、タイヤル族の出身の男性である。子どもはすでに?立しており、現在では、妻(79?)との二人暮しである。かつては農業を?んでいたが、台?中部地震でそれまで住んでいた家が倒?し、長青村に入居することにしたという。ここでの生活は、非常に?足しているという。 
  陳さんは、タイヤル族を誇りに思っており、民族の伝統の「ものづくり」の技術を?承している。?はそれほど多くはないが、現在は、村の外の人からの注文で製作?販売することがあるという。たとえば、タイヤル族の籐の帽子は製作するのに2週間ぐらいかかるが、2000元ぐらいで、長青村の外から引き取り手があるという。長青村での生活費はほとんど必要ないが、ものづくりは、陳さんの大きな?しみのひとつとなっている。なお、近隣で材料が確保できないため、すべて購入に?っている。 
  陳さんの他、長青村では、ものづくりをしている人はいないというが、花づくりや野菜づくりに取り組んでいる人はおり、ものをつくるということに?しみをみいだしている人は少なくないと思われる。 
  (2)?秀緞さんへのインタビュー 
  ?秀緞さんは、92?、震災で家屋が倒?したため、台中から長青村に移ってきた。足が?く、手押し車で体を支えながら移動している。?さんは、その手押し車を「私のベンツ」と呼ぶ小?なおばあさんである。台?中部地震の際には生き埋めになり、助け出されるまでに11時間もかかったという。足はそのときに痛めたものである。現在では、みんなで踊りをすることが一番の?しみだという。?年、地元の小学生が遊びにきたり、掃除?飾り付けのお手伝いにきてくれる。日本からも?教大学から?訪者(大橋先生とその学生)がある。そのようなボランティアがつくった飾りや?真をたいせつに部屋の壁に飾っている。先述の陳さんと同?、長青村での暮らしには非常に?足しているが、長青村を出なければならない日が?るかもしれないことを非常に心配している。高齢であるがゆえに、もし長青村をだされたとしても、知らない土地で、知らない人びととともに新たな環境になじむことが困難だと考えている。
4.スタッフとボランティアによって支えられている長青村 
 
  長青村は、陳芳姿村長夫妻をはじめ長青村に同居しているスタッフとさまざまなボランティア活動によって支えられている。スタッフは、調理をはじめ、各種の生活支援、村の運??会計などを担?している。 
  私が、?在した日には南投縣捕里鎮愛?協会の人びとが訪れ、踊りの指導や?油を活用した石?づくりの実演を行っていた。長青村の人びとが、実に?しそうに踊りに参加したり、興味深げに石?づくりをみていたのが印象的である。 
  また、他にも、年に一度は、地域の小学生が訪れ、掃除や飾り付けなどの手伝いをするなど、地域の人びととの結びつきが確実に育まれているといえる。 
  なお、高齢の入居者には、とくに定められた仕事の割り?てはなく、各人が「できること」を、できるときに、できるだけ行なうというのがきまりごとである。私の?在中も、菜園の手入れや掃除など、自発的に?しげにしている高齢者の姿を幾度となく目にすることができた。  
5.手づくりの村

5.1. 長青村への愛着を高めてきた村づくり 
  長青村の?書室には、長青村での人びとの活動を記?したパネルが?示されている。このパネルをみると、いかに長青村の人びとが、一致?結して、現在の長青村の姿をつくりあげてきたのかがわかる。アーケードの飾り付けや床の?装、花壇の整備、野外の休憩所の整備、また、それらの施設の維持?管理など、いずれも長青村に住む人をはじめボランティアなどの協力者たちが、まさに手づくりでつくりあげてきたものであることがよくわかる。パネルにあるいくつかの?真をみても、その道のりは、決して平?なものではなかったと想像できる。しかし、それゆえに人びとの長青村に?する思いは、大きいのだと思われる。 
  また、このように、これまで行ってきた活動をパネルにして?示し、紹介することは、私たちのように外から訪れた者にはもちろんのこと、長青村に居住する人びとにとっても、この村の成り立ちを再確認するよい試みであるといえよう。

5.2. 地域のための活動 
  菩薩長青村の人びとの活動は、長青村?部にとどまらない。長青村の西側には、道路をはさんで墓地が位置するが、長青村の人びとは、この墓地にも環境整備を行っている。一般的に、台?では、墓は地域に?属するものではなく、同じ町のでも比較的遠方の墓が選ばれ埋葬されることがあるという。それは、易学でよい方向が選ばれるためであるが、それゆえに、近年では、手入れが必ずしも行き届いていない墓地を目にすることがある。かつて、地域社会が強固に存在していた頃にあっては、近隣の地域の人びとの手で日々の手入れがなされていたであろうが、今日ては、墓地にまで人の関心が向けられることが少ないと思われる。長青村の人びとは、墓地の入口を整備したり、ごみ拾いや周辺へ花壇を設置するなど、いくつかの環境整備活動を行っている。こうした活動は、決して難しいことではないものの地道な努力が必要であり、長青村の人びとの地域に?する強い思いが伝ってくるエピソードである。長青村にいて感じる居心地よさは、このような心ある人びとの集まりであることによって生まれるのだと思われる。 
  長青村では、ひとりひとりが「できることからはじめていく」ということが徹底されているのである。

6.仮設住宅としての長青村から恒久住宅としての長青村へ
 
  このようにしてみてきた長青村の生活であるが、私がお話を聞くことのできた方々は、いずれも、ここでの生活に非常に?足していた。
  しかし、長青村が政府が建設した仮設住宅であるがゆえに、この施設からの退去を命ぜらる可能性は否定できない。その場合、居住している高齢者のなかには行く?てがなく、また、他の施設に移っても、新しい環境になじめるかどうかについて心配している人が多い。そのことに?して心を痛めている人が少なくない。実際、仮設住宅の撤去は徐々に進められており、長青村の周?の仮設住宅からはすでに退去した人もいるという。また、すでに取り?されてしまった仮設住宅もあるという。 
  しかし、長青村の事例は、一般的な仮設住宅の場合と同列に考えることはできないといってよいのではなかろうか。社?総体?造1000選のうち、上位26位に位置しているという。台?では、社会的にもきわめて優れた社?であると認められているのである。現代のわれわれの生活のなかにあって、長青村のように生活する人の全員が村づくりに取り組んでいる地域、人と人とがしっかりと支えあっている地域がどれほどあるだろうか。それが、自然発生的に形成された村であろうが、人工的につくられた村であろうが、そこに住む人がかかわりをもって、いわば主人公となっているそのようなコミュニティーはそれほど多いとはいえないと思われる。この点は、他の被災地だけの問題ではないが、長青村の大きな特?であるように思われる。 
  しかし、施設のハードの問題ではない。それは、ソフト、つまり村の運?そのものにあるといってよい。私が目にすることのできた長青村は、そこに仮設住宅がつくられたから存立し得たものではなく、4年という月日をかけ、居住者とボランティアの人びとの思いと実?活動によってつくりあげられてきたものなのである。この強固なコミュニティーを容易に崩?させる道を選?してはならないと思う。

7.震災後のケアの新しい試みとしての長青村
 
  長青村の人びとは実にいきいきと生活している。上述してきたように、「菩薩長青村」では、すでにひとつのコミュニティーといってよい人間関係が形成されている。震災という同じつらい??を有しているためであろうか、また、その後の復興にあたってともに協働してきたためであろうか。今日、コミュニティーの崩?や人間関係の希薄化が叫ばれるなかにあって、ここの村の人びとの結びつきはきわめて強いものに感じられる。 
  日本の阪神淡路大震災の復興にあっては、被災者たちが深く傷ついた心を改善していくことの難しさが大きな問題となっていた。しかし長青村の人びとは実に?やかであり、長青村に携わるさまざまな人の努力が実りつつあることがうかがえる。 
  今後にあって震災からの復興とは、決してみた目の復興にあるのではない。被災した人びとひとりひとりの心のケアをさらに十分に行うことが必要であろう。長青村における震災復興の活動は、人びとのつながりを通して、精神的なケアを試みたものであり、その点については、他の震災?策に一?先んじていると?言できる。こうした長青村における試みは、他の被災地における活動にも大いに役立つものと思われる。 
  地震は、今後、いずれの地域でも発生しないとは限らない。実際、こうして報告書をしたためている間にも、ラジオ?テレビ?インターネットなどの各種メディアでは、アメリカ?カリフォルニアでの震災、日本の北海道の釧路市の周辺ならびに式根島周辺での地震のニュースが飛び込んでくる。また、12月26日には、イラン南東部のバムで大規模な地震が発生し、死者が4万人にも達する見込みとの情報も入ってくる。 
  それほどに、地震とその災害復興の課題は、台?のみならず、私たち日本ひいては世界中の人びとの生活と切っても切れない関係にあることを実感させられる。したがって、本報告で概?してきた長青村の取り組みは、台?の人びとだけのためではなく、世界全体へのメッセージを含んでいると思われる。そのためにも、震災後のケアの新たな方法論として、とりわけ、精神面でのケアに関する問題をさまざまに考究していく必要があると思われる。 
  菩提長青村での活動は、完全とはいえないまでも、そのための重要な第一?を確実に踏み出しているといってよい。今後にあっても、この活動を??し、その発展の方策を探ることが必要と思われる。 
  人びとの豊かな結びを安易に?ち切ってしまうことは誰にもできないはずである。

8.潜在的資源の利活用 
 
  私の短い?在のなかでは、長青村における資源についてすべての知識が得られたとはいえないが、それらを再確認し、最大限に利活用することで、これまで以上に、自立的?自律的な長青村の形成が可能と思われる。ここでは、そのいくつかの方策を?討してみたい。

8.1. ものづくり村としての長青村 
  先述したように、長青村には、?該地域の先住民族のひとつであるタイヤル族の伝統的なものづくりの技術を?承する陳さんが居住している。また、村?には、陶芸工房が整備され、なかには電?釜も完備され、陶芸家の王さんもいらっしゃる。これらの資源を積極的に活用していくことで、たとえば、長青村を「ものづくり村」として存立させていくことが可能と思われる。「ものづくり」の諸技術?技法を、長青村のなかだけではなく、広く外の人びとをも?象として伝承してくい活動を展開することで、?外の連携の環を広げていくことができよう。いずれは、お年寄りと近所の小学生たちが肩を並べて、ものづくりの腕を競い合う、そんな光景を目にすることができるのではなかろうか。そうすれば、民族や地域の「ものづくり」の諸技術を伝承するばかりでなく、古くから「ものづくり」を通して涵養されてきた自然と共生していくための知恵、地域ならではのアイデンティティーを後世に?承していく中核的施設として、長青村の存在??はさらに高まっていくであろう。 
  また、??的には、村?において籐や竹などのものづくりに必要な素材を栽培し、自給率を高めていくことも視野に入れることで、長青村は、ますます自立的?自立的なコミュニティーを形成していくことができるに違いない。 
  さらに、ものづくりを生活材の制作のみに止まらず、広く、野菜づくりや食品加工にまで広げて考えてみると、総じて、資源循環型生活を今日の社会にあって実現していく先?的事例ともなろう。 
  このように、長青村に住まう人びとが施設の運?に参加することのできるシステムの構築が目指されることで、これまで以上に、長青村の人びとは、ひとつ屋根の下に暮らす大きな家族として共に支えあうこととなろう。 
  今後、村が震災復興をきっかけとして構築された循環型社会のモデル地?として、その存在を発信していくこととなれば、世界各国から、視察に訪れることも考えられる。

8.2. 長青村における人びとの生き甲斐づくり 
  もう少し、上述の「ものづくり」について掘り下げてみることにする。ここに興味深いデータがある。日本の東北地方?福島県に位置する山村?三島町の事例であるが、?該地域の伝統的な「ものづくり」の効果について、アンケート?インタビューによって調?した結果である。アンケート調?の結果、?該地域で伝統的な「ものづくり」を?承している人びとは、総じて、「ものづくり」を通して、「健康」「人びととの交流」「自然との触れ合い」「自己存在の確認」を獲得しているという結果が得られた。 
  また、インタビュー調?によると、「曲がりにくかった指が、ものづくりによって自由に曲げられるようになった」「以前には風邪を頻繁にひいたが、織物を始めてからはまったく丈夫な身体になった」「この?になっても頭がぼけないのは、?日のものづくりの成果だ」などの話を聞くことができた。これらは、「ものづくり」を通して、人びとが「健康」を獲得していることの証言に他ならない。「ものづくり交流会でフランスに行ったことがあり、一生忘れられない思い出になっている」「ものづくりを通して人と触れ合うことができるのは嬉しい」「自分が編んだ笊を購入していってくれた東京の人から、使ううちにいい色に?わってきましたなどと手紙をもらえるのは、何といっても嬉しい」「学校の先生に連れられて子どもたちが工房を訪れ、いろいろな質問を受けたり、自分が轆轤を回している光景をみて子どもたちがはしゃぐ姿を目の?たりにして、木工を?けてきてよかったと思う」。これらの言葉には、「ものづくり」が「人びととの交流」を促進するものであることのあらわれである。「どのような材料が使えるか自分が一番よく知っているので、材料は自分で採りにいく。採るときに、使えない材料は取らずに?す。特に良質な材料は必ず一本?す。山野に入って、春から冬まで季節が移り?わっていくなかで、私は、山の民なのだということを実感している」「家の近くの野山に材料を採りに出かける。秋になると紅や黄色の木々が実に美しい。木々の根元には清水が湧き、その清水も実においしい。一年の自然の移ろいが、何といっても山村の自然の美しさを象?しているように思う。野山に出かけて自然に触れることは、私の?しみの一つである」。これらの言葉には、三島町の高齢者たちが「ものづくり」を通じて自然との触れ合いを獲得するとともに、自然とともに生きていく自己を確認している?子をよく伝えている。「私がつくったものを家族が生活のなかで喜んで使ってくれています。私は老婆になりましたが、家族の役に立つことができてとても幸せだ」?私の祖父の時代から伝わる籠づくりですが、完成したものを家庭や近隣の人びとによって使ってもらえるのが、何といっても嬉しい。その喜びが目にみえるから、私も籠づくりをしている?などと語っている。
  これらのデータと証言は、「ものづくり」は家族や近隣の人びと、他地域の人びとなどに自己をアピールし、社会における自己の存在を自らが再確認する手段になりえていることを示している。 これらのデータならびに証言は、「ものづくり」が今日の高齢者の生き甲斐づくりにつながっていることをきわめてよく示しているといえる。 私のきわめて短い?在期間のなかでは、長青村で「ものづくり」を行っている人はタイヤル族の陳さんのみであった。しかし、とりわけ高齢者のなかには、伝統的なものづくりの技術を有している人が少なくないと思われる。まず、そのように個人個人が有している技術を資源として認識し、再確認することが必要であろう。

8.3. 豊かな生活文化の創造の?点としての長青村 
  上述の「ものづくり」に関する考え方を敷衍させ、一層の村の自律を目指し、伝統的な生活材の制作にとどまらず、長青村における広く衣食住にかかわる環境づくりを行っていく活動に結びつけることができる。 
  さらに、ものづくりを生活材の制作のみに止まらず、広く、野菜づくりや食品加工にまで広げて考えてみると、総じて、資源循環型生活を今日の社会にあって実?していく先?的事例ともなろう。 
  また、ゲストハウスとしての機能も長青村の人びとが手づくりで整備??張していくことも可能であろう。長青村を訪れたひと人は、ホテルにはないぬくもりに?ちた部屋でくつろぐことができる。村?の花々に見とれ、新鮮な食材に感激する。それらが、すべて長青村の住民の手仕事によってつくられ、しかも入手することができると聞けば、住民に尊敬の念を抱くと同時に積極的に購入しようとするに違いない。また、住民も自らが生み出した、おいしい、あるいは使い勝手のよい自慢の?品を使ってもらい、納得してもらったうえで買ってもらえるのなら、それは、長青村の人びとにとって大きな自立への道となろう。循環型生活の再構築を念頭に、長青村のコミュニティーの結束を強め、また、周?の自然環境への関心を高めることができると考えられる。また、これらの情報を長青村から台?へ、世界へ発信していくことで、長青村の活動の意義はさらに高まるものと思われる。 
  他にも、「ものづくり」だけではなく、居住者が有しているさまざまな生活の知恵、昔話などを子どもたちに話して聞かせることで、台?ならでは、民族ならではの伝統が?承されていく。その?点としての機能を高めていくことができよう。 
  このように、積極的に近隣地域の環境整備にも力を入れている長青村の人びとならでは、の生活文化の創造を通して、さらに、?外の結束を強め、また、入居者たちの生き甲斐を高めていくことが可能と思われる。

8.4. ?書室の施設開放 
  長青村の空間の利活用には、いまだ再考の余地があるように思われる。長青村?のいくつかの設備は、いまだ十分に利活用されているとはいいがたい面がある。先述したように、その一例として陶芸工房があるが、?書室はどうであろうか。私の短期間の?在のなかでは、?書室を利用する人の姿は一度も目にすることがなかった。この施設は、長青村に居住する人びとのためにつくられたものには違いないが、それだけではなく、地域の人びとに開放することで、「菩提長青村」と?該地域との結びつきはより深くなるものと思われる。 
  また、長青村のコミュニティーとしての形成過程を?示してあるが、これは、きわめて優れた取り組みであると思われる。長青村へ訪れた人にその形成の過程を伝えることができることのみならず、長青村に居住する人びとも、その大切な歴史を再確認することにtながるためである。このような活動をさらに発展させ、いずれは、台?における震災復興活動の諸データを蓄積しそれを?外に公開する?点ともなろう。

9.おわりに 
  私たちは、「地震国」と?される国々に暮らすいわば同じ課題を抱えた仲間である。これからも、いつ地震に襲われるかわからぬまま、常にその発生を?悟しながら暮らしていかなければならない。災害とりわけ地震に代表される自然災害は、未然に防ぐことが極めて難しい。それゆえに、震災後の心身?物的側面のさまざまな面にわたるケアの体制について、可能な限り多?な?点から調??研究していく必要がある。 
  しかし、今日までの精神的なケアは十分といえたであろうか。上述してきたように、菩提長青村の震災後のケアのあり方はきわめて新しい取り組みである。また、同時に、ひとつのコミュニティーの形成としてきわめて興味深い事例である。 
  これは、いわば、そこに居住する人びと自らが望んで構築されたコミュニティーであった。いかなる理由であろうと、このような人びとの結びつきを外からの力で崩?させてよいはずがない。人びとの?側からの思いで生まれてきた活動の芽を摘んでしまう?利は誰にもないはずである。 
  また、この活動をさらに強固なものとしていくためには、同時に、震災の情報を集積していく活動も重要であろう。?書室に設置されているパネルのように、長青村の活動のひとつひとつを記?し、また、他の地域、国々の活動との比較??討を行う。そのためには、地域の大学などの研究機関と協力体制を築き、それらの情報を集積するとともに、解析し、?外に公表する活動が欠かせない。さいわいにも、捕里市は?南大学を擁しており、そこには、社会福祉関係の学科が設置されているという。また、雲林科技大学にも連携の準備があると聞く。それらの研究施設との共同は今後の長青村の活動に大きな力を与えるに違いない。どのように優れたハードであっても、それを利活用するためのソフトが構築されていなければ無意味なものとなってしまう。この?点から考えると、ここ長青村での活動は、今後の震災被災者の心身におけるケアのひとつの方策の先行事例として、きわめて興味深いものである。 
  今度、これらのパイロット?プロジェクトとして、長青村を存?させていくことは、もはや必然である。同じ地震国であっても日本では成就されてこなかった新たな解決策を、台?の人びとの強い心の結びつきで構築することが可能なように思われる。これまでの震災?策には見られなかった新たなコンセプトに基づく災害復興?策として、これから長青村が果たす役割は決して少なくないといえよう。

参考文献
李宜欣、宮崎清、植田憲:「ものづくり」を通した高齢者の生き甲斐づくり─福島県三島町の事例分析を通して、デザイン学研究、第50?2号、pp.27-36(2003)


註:作者為日本千葉大學工學院文化計劃研究室講師

 
     
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